日本ハムといえば、ドラフトと育成が身上。生え抜きの若手を育て、実戦で積極的に起用することによってチームを活性化する。そうやって過去12年間でリーグ優勝5回、日本一を2度獲得している。
外野手の岡大海(27)を先日、トレードで放出したのも、同じ外野手で4年目の浅間大基(22)の腰痛が癒えたから。これと見込んだ若手を起用するためなら、ときには強引にそのポジションに穴をあけたりもする。
そこで、一塁手の中田翔(29)だ。
日本ハムは昨年のドラフトで清宮幸太郎(19)を獲得した。ポジションは本来一塁だが、少しでも起用の幅が広がるように外野にもチャレンジさせている。
現在は右肘の炎症でノースロー調整中。ケガが回復すれば再び外野に挑戦することになるものの、守備範囲や打球の判断や肩の問題などもあって、やはり一塁手がベストという判断が首脳陣の間で下されつつあるという。
とはいえ、中田がいる限り、一塁のポジションはふさがったままだ。
■自由契約にしてでも…
だからなのか、球団内部では「中田不要論」が噴出しているという。日本ハムOBがこう言った。
「中田は昨年のシーズン中にFAを取得。本人も大手を振って出ていくつもりだったが、打率・216、16本塁打では手を挙げようにも引き取り手がなかった。8000万円ダウンの2億円で契約更改したが、今年も似たような成績なら年俸ダウンじゃ済まない。自由契約にしてでも中田を出した方がいいと、そんな強硬意見も内部にはあると聞きました」
要するに、FAによる補償もトレードによる交換要員も期待できないなら、クビにしてしまえということだ。
中田は5月下旬、打率が2割1分台まで落ち込んだものの、そんな球団内部の声が本人の耳に入ったか。「クビ」はたまらんとばかりに、最近6試合は21打数9安打の.429、9打点と打ちまくり、打率は.274までアップ。1日のロッテ戦はサヨナラ安打を含む3安打3打点で、6点差を引っ繰り返しての勝利に貢献した。
もっとも、打てば打つほど他球団の評価は上がるわけで、「今季限り」という状況は変わらないのだが。
(出典 c799eb2b0cad47596bf7b1e050e83426.cdnext.stream.ne.jp)
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/234674
FA権行使すればな