1 ひかり ★ :2018/08/17(金) 11:52:31.86 ID:CAP_USER9.net

『ベースボールマガジン』で連載している谷繁元信氏のコラム「仮面の告白」。ネット裏からの視点を通して、プロ野球の魅力を広く深く伝えている同氏だが、
今回は代打に関して、だ。

 キャッチャーとしてマスク越しに見た代打論を語っていきましょう。どういうタイプが嫌で、どういうタイプがくみしやすいのか。

 やっぱり、初球からしっかりタイミングを取れて、来たボールに対してスイングできる代打は嫌でしたね。

 一方で、代打というのは基本的に、1球でボールを仕留められないだろうと思っていました。その日初めて見る生きたボールを初球から振りにいって、
しっかり合わせてくるバッターというのは皆無に等しかったといっても過言ではありません。

 ですから、キャッチャーの立場からすると、とにかくワンストライクは取れるだろう、と。本当の勝負どころ以外の場面では、ピッチャーには
初球ストライクを要求していました。真っすぐでファウルを打たせようとするのか、変化球を見送らせてカウントを整えるのか、そこは判断になるんですけど、
代打イコール、ボールから入って様子を見ようという考えは少なくとも僕にはなかったです。

 それだけバッテリーは、代打を迎えた場合、精神的優位に立っているということです。ですから代打にポンと出てきてヒットを打つのは至難のワザなんです。
スタメンで出ている選手というのは、それまでの打席で何度かスイングしたりボールを見る中で、そのスピードに慣れたりしてるわけじゃないですか。
逆にいえば、まったくプロセスがないまま打席に入って、一振りで仕留めることができていた人というのはすごいんです。

 そこで思い出したのは広島の前田智徳です。彼の場合は、たとえファーストストライクが取れたからといって、こっちが有利になったとは感じないんです。
追い込まれても普通の野球選手にはないバットコントロールの技術を持っていた。ですから仮にアウトにしても、言葉で表現すると「打ち取った」ではなくて、
「打ち取れた」になるんです。ほかの代打というのは、こう打ち取ってやろうというイメージどおりに「打ち取った」、でも前田の場合は「よかった、打ち取れた」。

 それぐらい前田のバッターとしっての質、レベルは傑出していました。バッターボックスでもオーラ、雰囲気は感じましたよ。それだけのバッターだと
いうことをファンの人も含めて周りも認めているし、ピッチャーも感じていたはずです。

 もう一人、忘れられないのは僕が一選手としてプレーしていたころの立浪和義さんです。あの人が最後、代打専門になったときは同じチームになって
いたため対戦してないですけど、あの集中力たるや、一筋縄ではいかないという雰囲気を出していましたよ。もし敵だったら、ここで立浪さんが来たら
嫌だなと思ったでしょうね。前田と同じです。

以下全文 週刊ベースボール
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180817-00000005-baseballo-base
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(出典 amd.c.yimg.jp)

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